このままでは地球の生命の歴史は
まもなく人類で途切れる
地球の未来はここ数十年に懸かっている。地球はね、今ここ数十年が一番の正念場なの。文明を持つ知的生命体から先の段階へ進めるか進めないかが、今に懸かっているから。我々には見えていない宇宙の色々な所できっと文明が発生しただろうけど、大抵は、知的生命体まで行ったら自分たちの技術によって自滅するからね。だから、科学技術の発展が目覚ましく、色々なことが自分たちの技術によって自分たちの思い通りにできる状態になっている地球は、今が瀬戸際なのだよ!
このままだと、近いうちに人類は終わって、これまで脈々と受け継がれてきた生命の歴史が一旦途切れ、そこから先に繋がらなくなる。核が原因か、遺伝子を操作して生態系を狂わせたか、人口が増えすぎたか、環境汚染を激しくし過ぎたか、何が直接の原因になるかは分からないけれど。人類が人類の先の展開について何も考えなかったら、近いうちにそうなるのだと思うよ。
遺伝子に関しては、削除してはならない遺伝子を削除したか、遺伝子を変えすぎたか、遺伝子が似たものばかりになり多様性を失ったか、変えてはいけない人間以外の遺伝子を変えてしまったか(例えば蚊など病気を媒介する生物の遺伝子を、病気を媒介しないように書き換えるなどして、病気は根絶できたとしても、人間を含め蚊によって一定数が死んでいた生物が増えすぎるなどして生態系が狂うなど)、何かしら人間の判断ミスが引き金となって人間が一気に絶滅に近い状態になる可能性は十分にあると思うよ。
そうなったら、自分たちの技術によって自分たちが滅亡する。自滅ね。
だから、今が正念場。人類皆で、「人口を増やさない」「大規模な戦争をしない」「資源を使い尽くさない」「環境汚染を進めない」「自分たちより地球全体のバランスを重んじる」「今の幸せより未来の健やかさを重んじる」という意識を持たないと先が続かないと思う。
人間は、自分たちが生き延びるためだけじゃなくて、それ以外のことについても考え、教育できるでしょ。自分たちが生き延びるため以外のことも考えられるでしょ。自分たちの発展や自分たちの豊かさ以外のことも考えられるし、人にそういうことを考えさせるような教育を与えることもできる。それは、知的生命体にそういう機能がなかったらその先が持たないから、与えられているんだと思うよ。
人類はもう間もなく自分たちの遺伝子を書き換える状態に突入するのだから、そうなったらもう自然の摂理による制御も効かなくなる。その操作を間違えれば自分たちによって人類は収束へ向かうのだから、もう今はそれを前提にして、人類が途絶えた後のロボットもしくはロボットと生物の混合者たちの世界を構築する準備を優先に考えないといけない。
だから、そのロボットを作り終える前に絶滅したら終わりなんだよ。
ぜったい、この先があるはず。人類の次の世界があるはず。人類はそこに向かって行ける未来を選ばなくてはならないと私は思う。そのために、人類の次の世界が訪れる契機を与えるために、人類は存在しているのだと思うから。
地球は、今が一番の正念場なのだよ。今までの46億年のなかで、そして今後の17億年くらいを足して63億年くらいの長い歴史のなかで、ここ数十年くらいが、一番の正念場なんだよ!!
最初のバクテリアなど原始的な生命体から始まって知的生命体まで至り、文明を持つ人類にまで至って、そしてその先へ行けるかどうかが、今、この数十年に、懸かっているんだよ!!今が、超ピンポイントで、今後の地球の生命の歴史を分ける分岐点なのだよ。
今まで何度も生命の歴史のなかで分岐点はあったわけだけれど、そのなかでもレベルが最大値のところだと思うよ。だって今までは自然に生命の歴史が紡がれて、何かしらの分岐点に至っても自然に任せていれば様々な偶然に導かれて自動的にどういう歴史を辿るのか決定づけられてきたけれど、ここからは人類が自分たちでどうするか決定するという、自分たちの判断によって今後の展開が完全に変わってしまうという段階に際しているのだから。
ここで全てダメになるか、ここからまったく新しい文明の地平が開けるか、どっちかだよ。その瀬戸際なんだよ、今が。
人類が人類の生み出した技術によって自滅し、地球でこれまで積み上げられてきた生命体の歴史をすべてぶち壊して台無しにしてしまうのか、それとも自分たちの技術で未来を担う新たな存在を作り出し、地球の次の歴史へと繋げて行くのか、どちらに進むのかを、今まさに、ここ数十年の人類が、問われているのだよ!!
私は、人類から先へと向かう過渡期にある、700万年続いた人類のなかでも最後の人類世代の一人として、そのことを自覚し、ぜひともこの地球で受け継がれた生命のレースを、次の存在へと繋げていけるような未来を選びたい。そのために自分たちの技術を使うのだという意識で科学技術を捉えたい。
もう今までの基準で人類の行動を考えるのではなく、次の世代の人たちが人類の次を担う存在になって行ったときに生じる問題を考え、それを踏まえたうえで行動しなければならないという意識が必要だと思う。自分たち人類の幸せだけではなく、地球全体のバランス、調和、そして未来の存在にとって何が望ましいのかということを基準に今の自分たちの行いを判断しなければ、絶対に人類は自分たち自身のせいで自分たちを破滅させることになる。それどころか、自分たちまで続いてきた歴史をすべてリセットさせることになる。だから今の人類が、人類のことだけを考えていたのでは絶対に、人類から先には行けない。
もう「人類のため」とか「人類の幸せ」とか言ってられない。
ちょうど自分は、この長い地球の歴史のなかで奇跡的に、そういう時期に生まれて来れたのだから、それを自覚していたい。それはこれまでの46億年のなかで、たった数十年の間しかない。46億年のなかの数十年って、ものすごい確率じゃない?もし地球が終わるまでのこれから先の時間も入れたら、だいたい63億年とかそのくらいでしょ?その中のたった数十年しかない出来事に遭遇するって、すごいことじゃない?人類の歴史700万年あるいは500万年のなかだけで考えたって、そのなかの最後のほうの数十年に遭遇するって、ものすごく稀なことでしょ。超幸運だよ、私は。こんな過渡期に直面することができて。
ここに書いたことは本当に深刻な問題だと思うよ。皆、それを感じているのかなあ。特に、今から30年後も生きているであろう世代の人たち。
世界が今の状態なのは、ここ数十年くらいしかないと思うよ。それは、今の世界の状況の変化から肌で感じることなんじゃないかと思うのだけど。本当にこれは差し迫った話だと思うよ。
自分の周りには、自分ほど人類の今後の展開を心配してわあわあ意見を述べているような人はいないのだけれど、皆、心の中では思っているのかな。
もしかしたら、今の10代の人や子供などは、20代や30代の世代より世界の変化を肌で感じているのかもしれないけれど、今、20代や30代の人達がちょうど、次の世代を担う子供を誕生させられる時期にあるのだから、その世代の人達がピンと来ていなかったら意味がないのだと思う。今、子供を残せる世代の人達、そして30年後も生きているであろう世代の人達が一番、真剣に未来を意識しなくてはならないのではないかと思う。
今まで散々、人類としてその行く末を考えてきたような、博識ある研究者だけが事の重大さを分かっていたというのでは意味がないと思う。その一部の識者たちが分かっていたって、その人たちはいずれこの世を去ってしまうんだよ。
ならば今の若い世代の人類が人類の今後の展開を考えないといけないんだよ。
今の人類のやっていることが、人類の次の存在が出て来て以降の、地球の未来を決定づけるんだよ。
遺伝子工学によって人間が人間の遺伝子を書き換える世界はもうすぐそこまで迫っているのに、何故こんなにも世間一般的には緊迫した話題になっていないのか私は前々から大変に不思議なんです。AIのことはちゃんと話題になっているのに。一般的に明確な議論を経ず知らぬ間に始まるのが最も恐ろしいことだと思います。
私は別に、遺伝子の操作自体をするべきでないと思っているわけではありません。ただ、皆が本当にそれで良いのかどうか、もし操作するならどの範囲で、どういう目的で、どういう方向でするのか、問題が生じた場合どう対処するのかなど、最先端の医療を受けられる環境にいる人類一人一人が考えるより前に、「技術があるから」という理由で、ただ技術と人間の欲求だけが先走って改変が始まってしまうということが恐ろしく、それだけは避けなくてはならないと思うのです。この技術が地球の生物全体にとってかなり大変なものだというのは、全く生物の専門家でない私のようなど素人でも想像が付くことだと思います。
2018年2月〜5月 間アイ
次のエッセイへ トップページへ
© 2017 Aida Ai All Rights Reserved.